立命館大学 文学部
教育人間学専攻
Acerca de
布山ゼミ
認知科学
対象は高次認知、特に文章理解、物語理解、感情の理論的・実証的研究
〈ゼミの授業内容〉
講義背景・目的・内容:情報化社会や人工知能技術の発展に伴い、「情報」の重要性はますます高まっている。この情報の概念によって人間の理解を学際的に深めてきた学術分野として「認知科学」がある。認知科学は知覚などの低次認知から推論などの高次認知まで幅広く対象としており、その研究手法も数理的な認知モデリングから質的研究まで多様である。本講義では、主に高次認知を対象とし、人間とは何かを認知科学の知見を踏まえて深く考えた上で、各受講生が研究課題を見つけ、実証的・理論的な研究を行い、人間観の深化を目指す。主に、文章理解、物語理解、熱中、感情、自己他者認知、解釈の多義性をキーワードとしてゼミを進める。なお、年度によって集中的に扱うテーマを定める場合がある。
研究室の研究テーマについては、以下研究室HPに掲載。
〈学生・受験生へのメッセージ〉
本研究室では高次認知の研究を行っています。特に、文章理解、物語理解、広い意味での芸術鑑賞、解釈、熱中、忘我、不確定性、多義性といった研究対象に興味を持っています。
たとえば、私たちは自分自身も現実世界も忘れて架空の物語の読書に熱中することができます。どのようにして文字という白黒のシミから、豊かな体験を構築できるのでしょうか。忘我とは科学的にはどのような状態なのでしょうか。現実世界の理解と物語世界の理解はどのように違い、類似し、関係しているのでしょうか。なぜ私たちは物語を求めるのでしょうか。
また、私たちの体は物理的には一つの時間と場所に定まります。一方、思考の状態が同時に一つの確定した状態しかとれないかは明らかではありません。本研究室では、こういった多義的で不定な解釈の認知状態の研究も中心的なテーマとしています。
本ゼミでは学生が主体的にテーマや方法論を見出し、教員と共に研究を深めることを目指します。自ら興味と好奇心を持ち研究を楽しめる学生にぜひ来ていただきたいと考えています。大学院生やポスドクも積極的に募集しています。共に豊かで面白い研究を進められることを楽しみにしています。